今年も残すところあと2週間。
毎日寒くなってきました。
防寒対策は真冬仕様でラストスパートです。
さて、なかなかブログの更新が出来ていないのですが・・・。
今回は雨漏りについて。先日伺ったお宅のバルコニー改修をお話しします。
今回はお施主様からバルコニーの外壁材についてご相談を頂きました。
中央の凹んだ部分の角の拡大写真です。
ご自身でコーキングの補強をなさったとのこと。
確かにこの角、怪しそうです。
外壁も内部に水が廻り劣化していました。塗装も剥がれています。
下見に伺ってもう1つ気になったのが手摺の固定方法でした。
既存の手摺は板金による笠木と既製品のアルミ製手摺の組み合わせ。
手摺の束が笠木の上からビスで固定されています。
既製品が普及する前の建物では、決して珍しくありません。
今回は、バルコニーの形状を雨漏りのリスクの少ない形にすることと
手摺を排水機構のしっかりしている新しいものに交換する提案をさせて頂きました。
はじめに、既存の笠木と外壁を撤去します。
下地の間柱まで傷んでいました。やはり水が浸入していたようです。
ツーバイフォー工法だったので、構造用合板と間柱を交換することとしました。
幸いバルコニーを支えている梁は無事でした。
新しい防水シートを張って、外壁を取り付けていきます。
写真左側に見える白い部分が新しい防水シートです。
昔のものに比べると、これだけでも防水性能がかなり上がります。
笠木の取り付け部分も防水テープ等で防水補強します。
シートもグルッと隙間なく張ってあります。
最後に笠木をつけて完成です。
外壁も少し表情を変えて、アクセントカラーになりました。
今回のお宅は築20年~30年でした。
近年、建築材料や工法は目まぐるしく進歩してきています。
特に雨漏りに関しては施工基準も一般的になってきました。(瑕疵担保履行法など)
こうした工法をきちんと施工していればかなりの効果が得られると思います。
さらに臨機応変に施工者の工夫が加われば防水性能はさらに上がると思います。
ただ、雨漏りの補修は原因を見つけるのがなかなかに難しいです。
最近は、「ゲリラ豪雨や暴風による壁に叩き付けるような雨の場合のみ雨漏りする」といった
ご相談を多く受けます。
こういった事例は原因を見つけるのがなかなか難しいですが、
結果的にはちょっとした施工不良が原因だったりする場合が多いです。
雨漏りに関する工事はそれだけ慎重に監理していかなければならないのだと痛感します。
現場の職人さんとのコミュニケーション。そして認識の共有が大事なんだと思います。
とにもかくにも、日々精進。
今年もあとわずか。気を抜かずにがんばります。